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国内第Ⅲ相臨床試験
(IM011-066試験) POETYK PSO-4

社内資料:国内第Ⅲ相試験(IM011-066試験)[POETYK PSO-4](承認時評価資料)

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試験概要

目的

中等症から重症の安定した局面型皮疹を有する乾癬患者(関節症性乾癬の有無を問わない)、汎発型膿疱性乾癬患者、乾癬性紅皮症患者を対象に、投与16週のPASI 75及びsPGA 0/1達成率により、ソーティクツの有効性及び安全性を検討する。

対象

中等症から重症の局面型皮疹を有する乾癬患者(PP集団)63例、汎発型膿疱性乾癬患者(GPP集団)3例、乾癬性紅皮症患者(EP集団)8例、全体74例(日本人以外のデータが1例含まれる)
局面型皮疹を有する乾癬患者(PP集団)

  • ・ BSA10%以上、PASIスコアが12以上、かつsPGAスコアが3以上の中等症から重症の局面型皮疹を有する患者(CASPAR基準により診断された関節症性乾癬患者を含む)
  • ・ 6ヵ月以上にわたり、形態学的変化又は重大な再燃が認められない安定した局面型皮疹を有する乾癬がある患者
    膿疱性乾癬患者(GPP集団)
  • ・ JDA基準により診断された汎発型膿疱性乾癬の併発又は既往歴があり、BSA10%以上の膿疱を伴う紅斑性病変部(皮膚症状スコア2以上)を有する患者のうち、スクリーニング来院時点のJDA重症度指標スコア14未満、Day1前2週間以上にわたり安定した治療レジメンを受けている患者
    乾癬性紅皮症患者(EP集団)
  • ・ 乾癬性紅皮症の併発又は既往歴を有する、又は局面型皮疹を有する乾癬の既往歴があり、BSA80%以上の病変を有する患者
試験
デザイン

多施設共同、単一群、オープンラベル試験

試験方法

ソーティクツ(6mg1日1回)を52週間経口投与した。

評価項目
  • 主要評価項目

    ・ 投与16週のPASI 75及びsPGA 0/1達成率

  • その他の評価項目

    ・ PP、GPP又はEP集団における投与52週までのPASI 75、PASI 90、PASI 100、sPGA 0/1、sPGA 0達成率 等 ・GPP又はEP集団における投与52週までのGISのベースラインからの変化量 ・GPP集団における投与52週までのJDA総スコアのベースラインからの変化量

  • 安全性評価項目

    ・有害事象 等

解析計画

本試験の有効性解析には、以下の解析対象集団を用いた。

・As-treated集団:治験薬を1回以上投与された患者集団 ・PP集団:局面型皮疹を有する乾癬を有するAs-treated集団の部分集団 ・GPP集団:膿疱性乾癬を有するAs-treated集団の部分集団 ・EP集団:乾癬性紅皮症を有するAs-treated集団の部分集団

本試験は単群試験であるため、主要評価項目及びその他の評価項目において群間比較のための統計学的検定は実施しなかった。
二値変数は度数及び割合を用いて要約した。連続変数は、特に明記しない限り、患者数、平均値、標準偏差(SD)、中央値、最小値、最大値を用いて要約した。有効性評価項目は、全ての評価時点のPASI 75、sPGA 0/1達成率を要約した。また、主な評価時点である投与16週と最終評価時点の52週のPASI 75、PASI 90、PASI 100、sPGA 0/1、sPGA 0達成率、GISスコア変化量(GPP集団とEP集団)、JDA総スコア変化量(GPP集団のみ)を要約した。
安全性評価項目は有害事象、死亡、重篤な有害事象、投与中止に至った有害事象などの頻度及び割合を要約した。

患者背景

PP集団
(N=63)
GPP集団
(N=3)
EP集団
(N=8)
全体
(N=74)
年齢(歳)、平均値(SD) 49.1 (12.10) 43.3 (17.56) 46.5 (5.37) 48.6 (11.72)
性別、n(%) 男性 48 (76.2) 1 8 57 (77.0)
女性 15 (23.8) 2 0 17 (23.0)
体重(kg)、平均値(SD) 69.5 (14.18) 72.4 (6.98) 78.8 (15.97) 70.7 (14.32)
BMI(kg/m2)、平均値(SD) 24.9 (4.35) 27.7 (5.03) 26.5 (5.13) 25.2 (4.45)
発症年齢(歳)、平均値(SD) 34.5 (13.42) 34.3 (8.33) 28.8 (9.41) 33.9 (12.91)
局面型皮疹の罹病期間(年)、平均値(SD) 15.4 (10.66) 10.0 (12.68) 18.6 (5.49) 15.5 (10.31)
sPGA※1、n(%) 3=中等度 56 (88.9) 2 7 65 (87.8)
4=重度 7 (11.1) 0 1 8 (10.8)
PASIスコア、平均値(SD) 21.1 (9.24) 20.8 (12.33) 44.9 (10.64) 23.6 (11.95)
PASIスコア>20、n(%) 22 (34.9) 2 8 32 (43.2)
局面型皮疹のBSA、平均値(SD) 30.3 (18.60) 37.0 (15.39) 86.8 (6.23) 36.7 (24.78)
局面型皮疹のBSA>20、n(%) 37 (58.7) 2 8 47 (63.5)
全身療法歴、n(%) あり 45 (71.4) 3 6 54 (73.0)
  生物製剤 10 (22.2) 1 2 13 (24.1)
  非生物製剤 35 (77.8) 2 4 41 (75.9)
なし 18 (28.6) 0 2 20 (27.0)
光線療法歴、n(%) あり 27 (42.9) 0 4 31 (41.9)
乾癬病変の部位、n(%) 頭皮病変あり 61 (96.8) 2 8 71 (95.9)
爪病変あり 38 (60.3) 1 8 47 (63.5)
掌蹠病変あり 17 (27.0) 1 2 20 (27.0)

GPP集団とEP集団は10例未満のため割合は記載していない。
※1 GPP集団の1例は、sPGA 1(ほぼ無症状)であった。

有効性

投与16週のPASI 75達成率、sPGA 0/1達成率[主要評価項目]

投与16週のPASI 75達成率は全体で71.6%(53/74例)、PP集団で76.2%(48/63例)であり、GPP集団で2/3例、EP集団で3/8例がPASI 75を達成しました。
投与16週のsPGA 0/1達成率は全体で75.7%(56/74例)、PP集団で82.5%(52/63例)であり、EP集団で4/8例がsPGA 0/1を達成し、GPP集団ではsPGA 0/1達成は認められませんでした。

PP集団の投与52週までのPASI 75、PASI 90、PASI 100、sPGA 0/1、sPGA 0達成率[その他の評価項目]

PP集団におけるPASI 75達成率は投与16週では77.4%、投与52週では86.7%でした。同様にsPGA 0/1達成率は投与16週では83.9%、投与52週では85.0%でした。より厳格な指標であるPASI 90達成率、PASI 100達成率及びsPGA 0達成率は以下のとおりでした。

PASI 75達成率、sPGA 0/1達成率
[その他の評価項目]

各集団のPASI 75達成率、sPGA 0/1達成率の経時変化は以下のとおりでした。

GPP又はEP集団における投与52週までのGISのベースラインからの変化量/GPP集団における投与52週までのJDA総スコアのベースラインからの変化量
[その他の評価項目]

投与52週までにGPP集団3例及びEP集団8例におけるGIS、GPP集団3例におけるJDA総スコアは以下のように変化しました。

投与52週までのGISのベースラインからの変化量、JDA総スコアのベースラインからの変化量
評価項目 GPP集団
(N=3)
EP集団群
(N=8)
GIS 1週→16週→52週 1週→16週→52週
2→2→2
2→2→2
2→1→1
2→2→2
2→3→3
3→2→2
3→2→2
3→2→2
3→2→-
2→-→-
2→2→1
JDA総スコア ベースライン→16週→52週
8→2→2
2→0→9※1
6→5→5

実測値、― : 欠測値
※1 データベースロック後に1例の52週時のJDA皮膚症状スコアの入力の誤り(「0」と入力すべきところ「9」と入力された)が明らかとなったが、安全性解析への影響はないこと及び探索的有効性解析への影響は少ないことから修正しないこととされた。
As treated集団 : 治験薬を1回以上投与された患者集団、Observed cases : 欠測値を補完せず実測値のみで解析する方法
[その他の評価項目] GPP又はEP集団における投与52週までのGISのベースラインからの変化量、GPP集団における投与52週までのJDA総スコアのベースライン からの変化量

安全性

・ 52週までの全体の副作用発現率は、25.7%(19/74例)であり、PP集団で上咽頭炎、口内炎が各3例(4.8%)、皮膚嚢腫、接触皮膚炎、乾癬様皮膚炎、そう痒症、毛包炎、せつ、胃腸炎、肺炎、扁桃炎、好酸球数増加、肝酵素上昇、好中球数減少、高血糖、乾癬性関節症が各1例(1.6%)、GPP集団でざ瘡、単純ヘルペス、口内炎、末梢性浮腫 各1例、EP集団でざ瘡、光線過敏性反応、便秘、良性毛包腫瘍が各1例に認められました。・ 重篤な副作用はPP集団の1例に肺炎が認められました。・ 投与中止に至った副作用はPP集団で好中球数減少が1例、EP集団で光線過敏性反応が1例に認められました。・ 重篤な有害事象は、全体で5例(6.8%)に認められ、PP集団4例(COVID-19、肺炎、正常圧水頭症、喘息が各1例)、EP集団でホジキン病が1例でした。・ 投与中止に至った有害事象は、全体で4例(5.4%)に認められ、PP集団2例(乾癬増悪、好中球数減少が各1例)、EP集団で2例(光線過敏性反応、ホジキン病が各1例)でした。・ 本試験では死亡は報告されませんでした。

安全性(As treated集団)
PP集団
(N=63)
GPP集団
(N=3)
EP集団
(N=8)
合計
(N=74)
死亡 0 0 0 0
重篤な有害事象 4(6.3%) 0 1 5(6.8%)
重篤な副作用 1(1.6%) 0 0 1(1.4%)
有害事象 47(74.6%) 3 7 57(77.0%)
副作用 15(23.8%) 1 3 19(25.7%)
投与中止に至った有害事象 2(3.2%) 0 2 4(5.4%)

As treated集団 : 治験薬を1回以上投与された患者集団

注)副作用:治療との関連性は治験責任医師が判定した。

国内第Ⅲ相臨床試験
(IM011-066試験)
POETYK PSO-4の副作用発現状況

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再生時間:
約6分

ソーティクツ®錠6mg電子添文

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